56.『メゾン・ド・ヒミコ』 シネマライズ渋谷

同時に監督作が二本公開されている犬童一心監督。
インタビューで言っていたが、この作品の大元となったのは
大島弓子の「つるばらつるばら」だそうだ。
ただ、あの作品を映画化しようとすると物語のスパンが50年以上
の話になり、予算もかかりすぎるので、一旦中止していた所、
どこかの国にゲイ専門の老人ホームがある、という話を聞き、
その話から広げてオリジナル作品になった、との事。
と、ここまではチャンネルNECOのおすぎの番組から。
その番組の中でおすぎも言っていた事だがゲイの人に対する
「つっこみ」がイマイチだそうだ。
そこいら辺の事はわからないのだが、そのイマイチ感は
この映画全体を通じて感じるかもしれない。
途中まではかなり巧くいっているのだが、クラブのシーンのあたりから
演出に「迷い」が見えてくる。
あのシーンがかなり難しいのは判るのだが、
一瞬の迷いがスクリーンに出てしまう映画って
本当に難しい仕事なのだなーと思う。
しかし、実力のある監督。次は『タッチ』だ!