(再)『パーフェクトワールド』 NHK-hi録画

IMAO2006-09-17

いやー、10年ぶりくらいに観たら、
巧いったらありゃしない!?
こんなにパーフェクトな映画撮れる
イーストウッドって!?
困ってしまってワンワンワンです。


脱獄した囚人が、少年を人質にとって逃走する。
で、その脱獄犯と少年を追う刑事達のロードムービーですが、
もうお話とかはただコレだけ。
筋立てとかはもう非常にありきたりなんだけど、
「どうして少年は逃げないの?」とか
ケビン・コスナーはもっとヤバい奴なのでは?」
とか、考えさせない。
シンプルで力強く、小手先では逃げない。
いや、本当は「小手先」もあるんだけど、気付かせない^^
まあ、本当に巧い人が作る料理は変にコテコテしていない様に、
サラッと見せながらも、そこには見えにくい工夫が随所にある。
「透明な演出」ってこういう事ですね。


今回観ていて気付いたのは、演出のそういう面ももちろんですが、
この映画の隠れテーマが「教育」って事なんですね。
少なくとも僕はそう感じた。
親に殴られた子供は大人になってから、必ず何らかの形で
影響が出る。そういうテーマを嫌みにならない程度にまぶしてある。
でも本当にスゴいのは最後にはイーストウッド=俺様が締める、
ってアタリです。
やっぱりイーストウッドは自分を撮る天才だと思います。
黒田硫黄も昔『映画に毛が三本』で書いていましたが、
どこまで行くのでしょうかこの人の男汁全開モードは^^