7.『市川崑物語』 新宿ガーデンシネマ

IMAO2007-01-12

市川崑の映画って確か70本以上ある筈なのですが、旧い日本映画にあまり詳しくない僕は、実はあまり熱心な市川崑ファンではありません。
それでもやはり角川映画で育った僕たちの世代からすると金田一シリーズの何本かは確実にリアルタイムに観ているし、大映の時の作品は何本か観ていてるので、その素晴らしきミーハーぶりはよーく判る。市川崑が作品数から言っても映画の規模から言っても正に「巨匠」なのだが、未だにそういう感じがしないのは、その良い意味での「ミーハー」ぶりが健在だからだろう。
ま、実際にどの程度市川崑と話をしてこの映画が撮られたのかは不明だが、岩井俊二市川崑のインタビューはおろか、他の人のインタビュー映像などをまったく使わないで、写真と映画、ごく一部のメイキング映像、そして字幕だけでこの映画を作ろうと思ったのも、そういった市川イズムへのオマージュなのだろう。でもいくら何でも言葉に頼り過ぎてる感じがする箇所が多くって、ちょっと寒い部分もあるのだが、市川崑の映画をちゃんと観たくなったりもしたので、コレはコレでありなのかも・・・・