追記

今更ながら、つらつらと思い起こすと、小林聡美フィンランド
という組み合わせはこの映画にとってかなり重要だったと思う。
小林聡美演ずる主人公の女は客が来ようと来まいと、毎日店を開く。
そして毎晩、合気道の型をする。さらにヒマがあればプールへ行って泳ぐ。
そうした「日常」は一見何げない様に見えながら、彼女の真の意味
での「強さ」と「自信」を感じさせる。
そしてその彼女の所作がこの映画の終末へと昇華されてゆく。
虚構のフィンランドの中で、彼女のそうした所作だけはリアルに見える。
そしてそのリアルさには共感出来る。