60.『やわらかい生活』  K’sシネマ

IMAO2006-06-24

主人公の女は30代後半独身で躁鬱病
親の遺産で東京で一人暮らし。
細々と好きな事だけして食いつないでいる・・・・
本当にこの人がモデルなんじゃないか?という位そっくりな
生活をしている友人がいて、なんとも不思議な感じに。
けど、それは暗くなった、とかそういう事ではなくて、こんな生活も
まああっても良いかもな、という感じです。


というのも、僕はその友人が割と調子の良い時(まあわりと躁の時?)
には呼び出されて(時には呼び出して)
一緒にメシ食ったり映画観たりする友人な訳ですが、
それ以上でもそれ以下でもない、ある意味貴重な友人な訳です。
そこに社会的な「損得勘定」がほとんどない。
大人になってくるとまあ、色々と打算的になってきてそういう友人って
本当に貴重になってきますが、向こうがそう思っているかどうかは
よう判らんです。でもまあそれでもお互い年に数回は会ってたりする
のだから、それなりに似た者同士なのでしょう。


まあ、それはともかく映画は出来が良いと思います。
廣木隆一はやはり手堅く面白いです。
全部観ている訳ではないですが、ここの所多作ですしね。
機関車先生』も『ヴァイブレータ』も良かったですが、
寺島しのぶ廣木隆一のミューズとなりつつある様です。
小津と原節子、成瀬と高峰秀子トリュフォーと女優達、
佐々木昭一郎と中尾幸世、増村と若尾文子・・・
そういう関係が映画には必要だ。まあ平たく言えば愛が
必要って事ですよ。それは別に恋愛感情とかそういう表面的
なモノだけでない事だと思うけれど。


で、この映画には主人公に関係する男が約四人程出て
きますが、この中で僕はどの役に近いのか?やはり考えて
しまいます。え、やっぱり田口トモロヲの役、って?
さすがにあそこまで大胆ではないですよ^^