29.『マイレージ、マイライフ』 バウスシアター

IMAO2010-05-10

僕はこの映画好きですよ。
「リストラ」「ネット社会」「人間関係」・・と重くなりがちなテーマの筈なのに、語り口は軽妙洒脱。この良い意味での「軽み」は監督のジェイソン・ライトマンの優れた持ち味だろう。でも、ジョージ・クルーニーの力に依る所も大きいと思う。良い役者というのは好んで、おどけた芝居をしたがるものだし、そこがある種の「軽さ」となって現れるからだ。クルーニーはちょっと昔のハリウッドの名優達・・例えばジェームズ・スチュアートとかケーリー・グラントとかを彷彿とさせる「二枚目だけど三枚目を演じられる」数少ない役者の1人だと思う。クルーニーはインタビューでこんな事を言っている。

Q:ちなみにあたなはこれまでに解雇された経験はありますか?
GC:TV番組で何年にもわたって解雇されてきたよ。たとえば、番組のサンプル版に出演していて、その番組が正式に放送されるということになっても、実際に放送が始まったら僕の出番はなかった、とかね。そんな事は何回もあったよ(笑)

いやー、身につまされる話題ですが・・彼の機転の良さが伺えます。