10.『ヒア アフター』 新宿ピカデリー

IMAO2011-02-22

イーストウッド・ファンの僕としても、今回ばかりはちょっと斜に構えて観てしまった。なにしろ日本語で言えば『大霊界』である。日本映画だと丹波哲郎・・でもバックにスピルバーグが付いているイーストウッドがこのテーマに取り組むと、一応素直に観れてしまったから不思議だ。
冒頭の津波のシーンは凄く良く出来ているけど、「ハイハイ、重要なのはココじゃないからね」という感じでアッサリなのがgood!マット・デイモンの佇まいもちゃんと「労働者」然としていて感心してしまう。なにしろあの格好良いマット・デイモンがちゃんとダサいからね。これが中途半端な役者だと、どうしても自分のキャラから脱出出来ないから、観ているコチラも居心地が悪くなったりします。
だから、あのダサい男とあの洒落たフランス人のニュース・キャスターが・・というラストに納得行かない人もいるのは判る。判るんだけど、僕はギリギリありだと思うんだなー。その綱渡りな感じが80歳になっても尚チャレンジャーなイーストウッドたる所以かも?