19.『好きだ、』 アミューズCQN

IMAO2006-03-13

今日本のCM界で「女の子を一番可愛く撮れる」
監督として人気の石川寛の長編第二作。
前作『tokyo.sora』がエチュードだったとすると
この『好きだ、』は確実にフィクションとしての
前進が見られる。


石川は映画の「リアル」というモノを信じていて、
顔だけで、表情だけで感情を表現出来る様な映画を撮りたいのだと思う。
(今回はまるで南喃キリコの漫画の様な横顔)
そして、その場の空気感や雰囲気をフィルムに定着させたいのだ。
それが巧く行っている所もあるし、ダメな部分もある。
好き嫌いの問題かもしれないが編集のリズムはまだ
一考されるべきだと思ったし、フィクションとリアルの狭間で
監督自身がまだ迷っている部分も感じられた。


でもこの映画の志は決して低くないと思う。
だから僕は彼の次回作を観に行くと思うのだ。