(再)『アリスの恋』 DVD

本当は一本新作を観たのですが、
先週までの疲れがまだ残っていたのか、沈没・・・・・
ま、代わりにといっては何ですが、この映画。
WOWOWの録画も持っていますが、
コメンタリーが聞きたくて、買ってしまいました。
『アリスの恋』、1974年、マーティン・スコセッシの隠れた
名作ですね。時々観直す事があるのだけれど、ひょっとしたら
スコセッシの映画の中で1、2位を争う程好きなのかも？

スコセッシと言えば、未だに『タクシー・ドライバー』
の名前があがる、「タフ」で男臭い映画のイメージが大きい
監督です。でもこの映画観ると如何に彼が本当の意味での
演出力があるか、という事が判ります。スコセッシが
キャサベテスの『ミニーとモスコウィッツ」の現場にいた、
というのもなるほどなー、って感じになります。
まー、話は70年代なので、女性の自立、みたいな事で
ちょっと古さは感じますが、エレン・バーンスティンと息子トム
とのやり取りとかミョーな可笑しさとリアルさが絶妙です。
スコセッシ嫌いの人にこそ観てほしい作品ですな。
そしてまだスコセッシ観た事ない女の人にもオススメ！

スコセッシは最近は大作主義になってしまって、
ちょっと自分でも反省したのか、これからは割と
低予算の映画を撮る事にしたそうな。
ま、低予算とは言っても日本の大作くらいの予算は
かかっているのだろうが、なんと次の作品は遠藤周作の
『沈黙』を撮る、という噂があって、それもまた・・・・
まあこの人にとって「映画」と「音楽」と「宗教」は人生を
かけたテーマだからね。