32.『三人の妻への手紙』 シネマヴェーラ

IMAO2007-04-07

ジョセフ・L・マンキーウィッツは『幽霊と未亡人』しか観た事がなくて、あれは最後泣かされてしまった覚えがあるのですが、コレは初見。ちょっと時間が悪くて、少し気絶していたので、出来ればもう一回観直したいです。ま、DVDで買っても500円です^^
しかし名作だけあって、ワンシーン観ているだけでも本当に勉強になる様な映画です。台詞、状況(背景)、人物配置(物理的にも意味的にも)、非常に見事としか言いようがない。今の映画と比べると芝居とかはかなり「振り付け」されているし、そういう意味ではちょっと旧さも感じるけど、それでも現代的だなと感じたのは女性達の人間描写。あのカーク・ダグラスだって対等にこなしてしまう強さと魅力に満ちた女たち!自分の欲しい物はどんな手段を持ってしても手に入れるしたたかさと強さを持っていながら、可愛さと美しさも兼ね備えている女性の描き方は今もって新鮮。
この後『七年目の浮気』も同時上映だったので観直したのですが、マンキーウィッツと比べるとビリー・ワイルダーの演出って本当に泥臭く見えてしまいます。特にマリリン・モンローの描写の仕方とかって今観るとありえなねー、って感じです。あれじゃモンローも可愛そうですね。