(再)『剣』 WOWOW録画

IMAO2007-12-21

三隅研次の映画を初めて観たのがこの映画。大学の時だ。
当時、市川雷蔵三隅研次も知らなくて、ただユーロスペースでやっていた雷蔵特集を観に行った時、最初にかかったのがこの作品だった。
どんなに昔観た映画でも印象に残るシーンというのは、不思議な事にいつも同じ。剣道部の「罰」として正座をする川津祐介。その背景で行われる剣道部員の練習風景。そうした様子がいかにも三隅研次の独特の美学的な「構図」によって捉えられる。それがあまりにも「美学的」なので鼻につく人もいるだろうが、三島由紀夫原作のこの話に、三隅の演出は合っていると思う。要するに二人とも耽美派なんでしょうね。今こういう「構図」優先の映画を撮ろうと思ってもなかなか出来るものではないし・・