20.『愛を読むひと』 吉祥寺東亜興行

IMAO2009-07-01

観るつもりはなかったのに、映画の日だし・・と思って観て大正解。この映画は「本を朗読する」という単純な行為を縦軸に、性愛、贖罪、歴史、と骨太なテーマを表現してゆく。原作も面白いと評判だが、監督が『めぐりあう時間たち』のスティーブン・ダルドリーだと聞いて納得。あの映画も本にインスパイアーされた話だし、時間が交差する構成とかは、ダルドリーの好みだろう。パンフのインタビューを読むと、視点が主人公の男から女の目線に変わっているそうで、その辺りの比較も面白いかもしれない。原作を読みたくなるし、その他映画に登場する名作の数々も読みたくなります。
予告編を観た時から感じていたのですが、撮影が素晴らしいです。カット割、照明など、ココだ!という感じで決って来る。撮影監督はクリス・メンゲス(『ケス』『メルキアデス・エストラーダ 3度の埋葬』)とロジャー・ディーキンズ(『ファーゴ』『ビューティフル・マインド』)の超ベテラン2人だが、どうやって割り振りしたのか?
どうでも良いけど、予告編で使われているイメージソングね・・・あれやっぱり良くないと思います。いや個人的には嫌いな歌手じゃないですが、映画そのものに貢献していないというか・・・